本日の○○(仮)

いろんなモノを書いたり『薔薇族』作ったり、幅だけはやたら広くやってるおっさんの身辺雑記です。オレに関心ない方にはあまりお勧めできないかもね(笑)。

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古本市とメンズレビュー

4月29日(土)

 七時起床。雑用のあと、シャワー浴びて九時半、不忍ブックストリート(谷中・根津・千駄木界隈の書店・ブックカフェなどをむすぶ本の道)でひらかれる“一箱古本市”(一〇〇組の素人店主がミカン箱程度の箱に蔵書などをつめて路上で販売するイベント。“おとなのふるほんやさんごっこ”とでも思っていただければいい)へ出かける。オレは基本的に古本市には行かないし、目録買いもしない。そこへ足を踏み入れれば自然とヒートアップし、蒐集に対する妄執──つまり“業”のようなものが燃えたぎってしまうのがわかりきっているからだ。コレクターとしての業は人一倍強いことを自覚しているから、あえて他のコレクターと争うような場所には行きたくないのである。「お前はこんなに業の深い人間なのだ!」とマッコウから突き付けられてしまうのはやっぱりシンドイやな。古本道はある意味、外道の道だと言われている。目当ての本を手にするためには手段を選ばぬ鬼畜も多数いるそうな。そういうものの仲間に入りたくない、という気持ちもまた、ある。しかしまぁ、今回のものは“古本市”とはいっても町内バザーの大規模なヤツみたいなものだから、まぁ、そんなに熱くもならないだろう。熱くならないんじゃないかな。たぶん熱くならないと思う。ま、ちょっと覚悟はしておけ(笑)。
 一〇時ちょっとすぎに西日暮里へ到着。古本市は十一時からなのでブックオフなどをまわって時間つぶし。そして十一時、いよいよオープンである。一箱古書店はエリア内の一〇数カ所に分散しておかれ、客たちはマップ片手にその場所を訪ねていく。それは洋品店の軒先だったり、豆腐屋さんの門だったり、民家の敷地内だったり、新刊書店の店頭(!)だったり、ホントにまちまちである。こういう「ご町内のご理解・ご協力のもと」という感覚が昨今の日本では絶滅しかけているので貴重ですな。ちなみにマップはスタンプ帳を兼ねており、ポイントごとに手作りのスタンプを押してくれる。全エリア制覇すると記念品をいただけるというので、それも楽しみにまわっていく。一箱店舗の半数は、ふだんは住人しか通らないであろう裏道にある。いつもは不忍通りしか歩かないのでなかなか新鮮だった。こんなところにこんなイカした公園が! とか新発見したりして。谷根千工房へ行く途中、“講談社発祥の地”というプレートがあったのでとりあえずカメラにおさめておいた。カメラといえばオレの前を実物大のペンギンの模型をカートに乗せて引いていく男性がいたので「なんだ、この人は?」とケゲンに思ったのだが、「ペンギンのいる東京の風景」を撮りつづけている“路上ペンギン写真家”の高野ひろし氏なのであった。
 この日は今年のGWで唯一といっていい降水予報日。朝の時点でとりあえずもっていたので予定通りの開催となったが、空はだんだんと暗くなってくる。以下、裏通りで遭遇した散歩中の中年ご夫婦の会話。「(天をあおぎながら)ありゃぁ雨雲だなぁ。これは三時ごろには降りだすなぁ」「道ばたの本屋さんたち、大変ねぇ。売ってるのが全部紙だから、濡れたらおしまいじゃない」「あぁ。終わるまでもってくれればいいんだがな」「でもまぁ、みんなキッタナイ本ばっかりだから、濡れたってべつに構わないかもしれないけどね(笑)」「そりゃそうか(笑)」。……古本なんて、やっぱりカタギの衆にはトイレットペーパーの原料程度の認識しかないんだなぁ、といまさらながら実感。
 一時半をすぎたあたり、ちょうど最後のスタンプを押してもらい記念品(ブックストリートのイメージキャラクター“しのばずくん”のプリントされたコースター)を頂戴した頃にポツリと一滴おちてきた。ブックストリートをあとにした頃はまだポツリポツリだったのだが、谷中の墓地あたりまで来たあたりで本降り……いや、大降りに。あちゃ?、会場の人たちは大丈夫かなぁ、と心配になる(あとで聞いた話では、結局、三時で中止になったとか)。山手線で帰途に。
 車中、本日のひとり反省会。良かったポイント。すでに入手をあきられていたミニコミ誌がいくつも手に入ったこと。これには全身の毛穴が泡立つような興奮をおぼえた。一般書のほうはさほどでもなかったがミニコミの収穫はけっこう大きく、教育テレビの超マニアック学習番組『小三社会・このまちだいすき』の研究本という珍品も手に入った。これらの入手だけでも来た甲斐があったと思う。つづいては悪かったポイント。ずっと欲しかった雑誌の在庫切れバックナンバーを間一髪のところでかっさらわれてしまったこと(笑)。オレが着いたときにはすでにどっかのおっさんの手に握られていたのだが、やはりコレクターとしての“業”が噴出してしまったね。「ちくしょうそれはほんとはおれがてにするはずだったものなのにほんのわずかとうちゃくがおくれたせいでとられてしまうなんてくやしいくやしいくやしいおっさんいまここでしんきんこうそくでもおこしてたおれろ」という呪詛が心中の最もどす黒い部分からこんこんと沸き出してきたし、おっさんを蹴り倒して強奪したい衝動にも何度もかられた。やはりオレも“古本マニア”という外道の一族なり、といやでも実感させられたのであった。
 そうそう、出店者やボランティアスタッフの中には知人も幾人かいたのだが、例によって照れくさいのでご挨拶は誰ともいたしませんでした。いつも書いてるように、ああしたところで「やぁ! ○○さん」とか言いながら回遊していけるような神経は持ち合わせていないのである。ああいうところでそういうことのできる人間て、「オレって友達いっぱいの人気者!」みたいな自負がムンムンな感じがして苦手。恥ずかしくてオレにはとてもできません。というわけで、むこうもお客さんの相手で忙しいだろうから話しかけてもかえって迷惑であろう、と自分に言い訳しつつ、ひそかな目礼のみでやりすごしてしまった。失礼の段はここで平にお詫びいたします。
 地元駅近くのちっちゃいガスト(吉野屋みたいなカウンター店舗でガストの料理をだす)で食事して三時前に帰宅。疲れたので一時間ほど昼寝。五時前に起きだして雑用。六時半、外出。徒歩で新宿西口ダイカンプラザ前。今夜はN-stageの千葉向月氏のご厚意で、神ひろし氏のメンズストリップ集団“J-Boys”のレビューを観せていただくのだ。はじめての鑑賞であったが、神氏の徹底したサービス精神には感服した。来場者の一人ひとりと親密な関係をむすぶ、という対話スタイルの応対は男×女モノ・男×男モノの別を問わず初めて見た。なんとショーのあとには、観客とダンサーが膝をまじえて談笑する“オフ会”があるのだ。神さんに紹介された初老のデザイナー氏が、じつは知人のごくごく親しい人物(二人はオレと京也、祐人みたいな関係)だったことがわかったりして、まったくもって世の中は狭いもの(ホモ・ゲイの世界が狭い、とも言えるが)。ちなみにオレ的に「すげぇ!」と思ったのは、そこにいらした諸先輩方の話す内容であった。著名な芸能プロデューサーだったり、元らつ腕マネージャーだったりして、とにかく飛び出してくる名前がイチイチすごい(ここでは明かしませんが)。聞いてると頭がクラクラしてきてしまった。いやー、やっぱりご年輩の話以上に面白いものはないワ。
 一〇時半ごろまで雑談。全員で記念撮影をしてから辞去。神氏の方法論というのはオレのライフワークのひとつを実践していくうえでずいぶんと参考になった。やはり、永年試行錯誤を繰り返しながら(←ここンところが大事!)積み重ねてこられた方のスタイルには学ぶべき点が多い。駅前で千葉さんと別れて帰途。十一時帰宅。入浴し、半ごろ就寝。“一箱古本市”、来年は出店してみようかなぁ、とマジに思っているオレ。
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  1. 2006/05/02(火) 20:29:26|
  2. 日記|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2
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コメント

雨の中足をお運びいただきまして、ありがとうございました。来年の出店、お待ちしております。ウチザワ
  1. 2006/05/03(水) 02:17:15 |
  2. URL |
  3. hyakurindo #-
  4. [ 編集]

ウチザワさま

いえ、うまいタイミングに雨とはあまりかちあいませんでしたので(笑)。
来年はなんとか参加させていただきたいと思います。
  1. 2006/05/03(水) 08:34:21 |
  2. URL |
  3. 影坂狩人 #-
  4. [ 編集]

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